レイアウト

初夏の新緑

2008/4/19

SC003 Web#=106 掲載2008/5/28

4〜5月にかけて初夏の日本は美しい新緑に覆われて素晴らしい季節です。新緑のレイアウトを計画するには先ず観察というわけでカメラを持って近所の里山で取材を試みました。

2008/4/19撮影の右の写真1は毎日我が家から眺めている甲山(カブトヤマ)の裏側です。正体は昔の成層火山で、山体は侵食ですっかり失われましたが根元の地下にあった溶岩だけ(標高309m)が侵食に耐えて残ったものです。そのため山全体が岩で出来ており、植物を受け入れる表土は極めて薄いものです。その上20年ほど前に山火事があって山全体が丸焼けになりましたので、いま生えているのは低い潅木ばかりです。山が茶色に見えるのは出てきたばかりの新芽が多いからで、1週間もすれば茶色が消えて明るい黄緑色の新緑となります。

2008/4/19

左の写真2は2008/4/19撮影で、甲山の麓にあるお寺の鐘楼から宝塚市方面を望んだところです。ご覧のように広葉樹(楢(ナラ)やクヌギの類)の新緑と針葉樹(主として松と杉)の濃い緑がモザイクのようになっています。新緑の部分までは300mぐらいの距離でしょうか、Nゲージだと2mぐらい離れて見たのと同じくらいです。

2008/5/21

写真3(2008/5/21撮影)は近所の住宅地にある低い名前の無い丘の新緑です。広葉樹の多い丘なので、このように萌え立つような明るい黄緑色の若葉ですが、すぐに右下の写真4(2008/5/27撮影)のように緑色が濃くなってきます。丘の尾根辺りに注目してください。稜線に近い所の樹木だけが梢の新緑を透かして青空が見えています。丘の中腹に生えている幹や枝の間から見えるのは根元の暗い地面と下草だけです。

2008/5/27

瀟洒な住宅地の真ん中に突然立ち上がっている低い丘です。2008/5/27撮影でもう新緑の黄緑色が、かなり濃い色になっています。

2008/5/27

写真5と6は甲山の手前にある五ヶ山の木々です。写真で見られるように濃い緑色の中に明るい黄緑色の木が混じっています。これは濃い色の木と薄い色の木が混在しているためです。1本の木の中で色の濃い葉と薄い色の葉が混在していることはありえません。

2008/5/27

この写真6の山の下半分は阪神大震災で崩壊した斜面を復旧した部分で、法面(ノリメン)には草と桜が植えられています。